速報

 

EEMBC コンタクト:

メディア・コンタクト:

マーカス・レビー

EEMBC

1.530.672.9113 (音声)

1.530.672.9439 (fax)

markus@eembc.org

ボッブ・デッカー

ウオールストリート・コミュニケーション

1.415.409.0233 (音声)

1.650.618.1512 (fax)

bob.decker@wallstcom.com

 

 

EEMBCがマルチコア・ベンチマークMultiBench™をリリース

マルチコアシステムを様々な角度から評価するツール

 

カリフォルニア州エルドラド・ヒルズ2008年4月1日エンベデッド・マイクロプロセッサ・ベンチマーク・コンソーシアムは本日、プロセッサの設計者やシステム設計者がマルチコアアーキテクチャとそのプラットフォームの解析・改良を可能にする新しいベンチマークを発表しました。この新しいEEMBC® MultiBench™は組み込み用マルチコアプロセッサやOSと互換性を持つ標準化された負荷およびテストハーネスを利用します。

 

EEMBCで実証済の数百ある負荷の組み合わせで構成された用途別ベンチマークのライブラリをベースに、任意のアルゴリズムで使われるコンカレンシーのレベルに応じてMultiBenchの負荷を個別にパラメータ化して変化させることができます。負荷を徐々に増すことで、MultiBenchはシステムに内在するスケーラビリティを測定したりやボトルネックを見つけることができます。また、メモリボトルネック、OSのスケジューリング能力、同期効率、その他のマルチコアシステムの機能を評価することが可能です。

 

EEMBC会長マーカス・レビーは「一つのプロセッサに複数のコアを入れただけで、それだけの処理能力向上を保証することはできません。マルチコアプロセッサがシステム性能、計算能力、スループットを単純にかつ劇的に向上するわけではありません。」と言っています。さらに「したがってMultiBenchは大変重要なツールです。このベンチマークは、いつ並列化やスケーリングが性能向上に貢献してくるか、またなぜ貢献しないかを具体的に示すのです。」と補足しました。

 

 

MultiBench バージョン1.0は共有メモリ構成を持つ対称型マルチコアプロセッサ(SMP)の評価を対象にします。共通のプログラミング・モデルとしてはスレッドベースのAPIを用います。このベンチマークは、3つのコンカレンシーの形態をサポートします。つまり、データの分解、複数データストリームの処理、複数負荷の処理です。

データの分解は、同じ目標に向けて複数スレッドに分けて処理を行うことで、プロセッサがどの程度、細粒度並列化をサポートしているかをテストします。複数データストリームの処理は、同じコードを複数スレッド上で実行し、あるソリューションが、スケーリングされて入力されるデータに対してどこまでスケーリングできるかを示します。最後に複数負荷の処理は、汎用的な処理を実行したときに、あるソリューションの持つスケーラビリティを示し、コードとデータの両方についてコンカレンシーをテストするものです。

 

この3つのコンカレンシー形態をベンチマークレベルでサポートするため、EEMBC は抽象化レイヤーを介してベンチマークソフトウェアとコミュニケーションをとる独特のテストハーネスを開発しました。そのテストハーネスは、さまざまなスレッド化した負荷に柔軟にインターフェースすることができます。またこのテストハーネスは、異なるカーネルまたは異なるデータセットで構成された新しい負荷を簡単に生成できるメカニズムを内蔵します。本日発表予定の別のプレスリリースに言及されますが、EEMBC 技術センターは、MultiBenchの実行結果を分析するサービスを提供します。

 

 

 

 

MultiBench で提供可能な数百の負荷を生成するために、EEMBC は自動車、デジタル・エンターテイメント、デジタル・イメージング、ネットワーキング、通信機器、OA機器の用途別業界標準ベンチマークを利用しています。さらにMultiBench は、新しくマルチコアプロセッサのデータ分解能力を評価する、パラメータ化可能なベンチマークです。また、このベンチマークは、あらゆるマルチコアプロセッサやシステムの強みや弱みを抽出できるパラメータを用いて、詳細なモニタリングが可能です。

 

 

 

EEMBCMultiBenchベンチマークは現在ライセンス提供されています。詳細は www.eembc.orgをご覧ください。

# # #

 

EEMBC

エンベデッド・マイクロプロセッサ・ベンチマーク・コンソーシアム(EEMBC)はシステム設計者が適切な組込みプロセッサを選択できるように、実用途に即したベンチマークを開発し、ベンチマークスコアを認定する団体です。EEMBCベンチマーク試験に提供されたプロセッサは、通信機器、ネットワーキング、民生機器、OA機器、車載・産業機器、組込みJava、ネットワークストレージの各用途に対応したそれぞれの負荷および能力を代表するパラメータについて認定が行われます。業界をリードする半導体ベンダー、IPベンダー、コンパイラベンダーの会員から構成されるEEMBCは、業界標準ベンチマークを確立し、EEMBC技術センターを通して認定スコアを提供します。

 

EEMBCの現在の会員は以下の通りです。アダプテック、アルテラ、AMD、アナログ・デバイセズ、アーク・インターナショナル、アーム、アーティフェックス・ソフトウェア、アトメル、ブロードコム、コード・ソーサリ、エスマーテック、フリースケール・セミコンダクタ、富士通マイクロエレクトロニクス、グリーンヒルズ・ソフトウェア、IARシステムズ、IBM、イマジネーション・テクノロジーズ、インプルーブ・システムズ、インフィニオン・テクノロジーズ、インテル、LSIロジック、マーベル・セミコンダクタ、松下電器産業、メンター・グラフィックス、マイクロチップ・テクノロジーズ、MIPSテクノロジーズ、ナショナルインスツルメンツ、NECエレクトロニクス、ネットクリアス・システムズ、ノキア、NXPセミコンダクターズ、沖電気工業、PAセミ、PMCシエラ、クアルコム、リアルテック・セミコンダクタ、レッドハット、ルネサス・テクノロジー、ソニー・コンピュータ・エンターテイメント、STマイクロエレクトロニクス、サンマイクロシステムズ、テンシリカ、テキサス・インスツルメンツ、東芝、VIAテクノロジーズ、ウィンドリバー・システムズ。

 

MultiBenchEEMBC商標です。EEMBCはエンベデッド・マイクロプロセッサ・ベンチマーク・コンソーシアムの登録商標です。