カリフォルニア州エロドラド・ヒルズ -2007年3月20日―エンベデッド・マイクロプロセッサ・ベンチマーク・コンソーシアムは本日、ファブレス半導体企業のP.A.Semi社がEEMBCの新しいメンバーになったことを発表します。 P.A.Semi社は、先月新しくPWRficient™プロセッサファミリのサンプルを開始しました。
P.A.Semi社は、コンソーシアムで討議されるすべての議題について議決権を所有し、またすべてのEEMBCベンチマークソースコードにアクセスのできるコンソーシアムの理事会メンバーとして参画します。
EEMBC会長マーカス・レビーは「P.A.Semi社とEEMBCはプロセッサの消費エネルギーおよびマルチコアプロセッサの重要性が高まりつつあることを、ともに強く認識しています。」と述べています。更に「EEMBCのEnergyBenchツールが市場で普及し、より多くの設計技術者が標準的指標に準拠した負荷を用いたプロセッサの消費エネルギー測定の重要性を認識するに伴い、P.A.Semi社がコンソーシアムに貢献していくことを期待します」とも述べております。
P.A.Semi社のデュアルコアPA6T-1682M PWRficientプロセッサはIBM社Power Architecture™をベースにしています。1682Mは、2つの2GHzプロセッサコア(それぞれのコアはデュアル整数演算ユニット、浮動小数点演算ユニットおよびVMXベクトル処理ユニットを内蔵)、2MBのレベル2キャッシュ、2つのDDR-2メモリコントローラ、TCP/IP処理を加速するハードウェアエンジン、セキュリティ、CRCチェックサム、XOPユニットから構成されます。さらに、24個の構成可能なSERDESレーンを共有する8つのPCI Expressコントローラ、2つの10Gbitイーサネットコントローラ、4つのGigabitイーサネットコントローラをサポートするフレキシブルIOサブシステムを内蔵します。
P.A.Semi社アーキテクチャ兼ベリフィケーション部門副社長ピータ・バノン氏は「我々はEEMBCに参画したことを喜ばしく思います。なぜなら、EEMBCはP.A.Semiが目指す市場と顧客に対して、非常にマッチしてわかりやすい標準的組み込みベンチマークを提供するからです。」と述べています。さらに「我々は、EEMBCのベンチマークスイーツ並びにEnergyBenchツールを用いて、デュアルコアPWRficientプロセッサの処理性能と消費電力を公開できるようになることを期待します」と述べています。
P.A.Semi社はDEC Alpha、StrongARMマイクロプロセッサ、最初のマルチコア・システム・オンチップSiByte 1250の指導的デザイナーであるダン・ドバプル氏を含む業界のベテラン達により2003年に設立された会社です。P.A.Semi社PWRficientプロセッサはIBM社よりライセンスを受けたPower Architecture™の命令セットと完全にソフトウェアの互換性があります。P.A.Semi社の最初のデュアルコア・システムオンチップ・プロセッサPA6T-1682Mはハイエンドな組み込みコンピューティングと制御市場をターゲットにしています。
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EEMBC
エンベデッド・マイクロプロセッサ・ベンチマーク・コンソーシアム(EEMBC)はシステム設計者が適切な組込みプロセッサを選択できるように、実用途に即したベンチマークを開発し、ベンチマークスコアを認定する団体です。EEMBCベンチマーク試験に提供されたプロセッサは、通信機器、ネットワーキング、民生機器、OA機器、車載・産業機器、組込みJava、ネットワークストレージの各用途に対応したそれぞれの負荷および能力を代表するパラメータについて認定が行われます。業界をリードする半導体ベンダー、IPベンダー、コンパイラベンダーの会員から構成されるEEMBCは、業界標準ベンチマークを確立し、EEMBC技術センターを通して認定スコアを提供します。